僕が望んだのは、
こんな事じゃなかったのに。






想曲.06










































雨。




































空から落ちてきたのは雨。














激しく叩きつける雨の音は

五月蝿くてたまらない。


































コツコツと石で出来た廊下をあるく。







突然の雨に逃げ切れずに濡れてしまい、

廊下はローブから落ちた水滴で濡れていた。








「ハリー。」






















廊下を曲がった先にいた人物が

声を掛けてきた。





















燃えるような赤い髪。

背が高い其の人は。
























「・・・・ロン」


















驚いて声を出した。


随分かすれてしまっていたけれど。






























「どうしたんだよ。
 びしょ濡れじゃないか。」














「急に雨が・・・。僕、ボーっとしてて逃げ送れたんだ。」






















はは、と軽く笑うと、

ロンは顔を顰めた。














「・・・・君・・・アンナ・クライトと付き合ってる?」








「・・・どうして?」

























なんで話が其処に行く?




どうして?



























「今日・・・君達が・・・その・・・キスをしてる所を見た。」





























ロンは呟く。

語尾は消え入りそうなほど小さかった。





























「・・・告白されたんだよ・・。」




「・・・そう・・」











顔を斜め下にそらすと

ロンが目を細めたのが一瞬見えた。





















「僕、前に言ったよね。」

「・・・・」

「いつか、君に言いたい事があるって。」
























伏せていた顔を上げると、

ロンは細めていた目を開けて

自分を見ていた。


























「・・・僕、が好きなんだ。
 今も、ずっとね。」

「じゃぁ・・・なんで」

「アンナと付き合ったら、
 を忘れられると思ったんだよ。」


























ロンの表情を見れば大体言いたい事が分かる。


























困惑してるね、ロン。





















言いたい事があるのに

いえない、そんな感じでしょ?




































「・・・・だけど・・・僕はをもっと
 強く想うようになったんだ。」




































あぁ、酷い言葉だね。




































「だけど、ハリー。 
 と付き合ってるんだ」







「分かってる!!」




































耳を塞いで


目を閉じて


全てを拒否して

































僕は狂ってるから。




































「分かってる・・・でも・・・愛してるんだ・・・」


























頬を伝うのはナニ?


熱くて冷たいソレはナニ?


どんなカンジョウで流れてるの?




























「僕にだって、如何したら良いか分からないんだ・・・・」







































こんな時。


父さんだったら如何してたかな。



母さんだったら如何してたかな。






























誰も教えてくれなかったんだ。


僕がどうやって人を愛せば良いか。





























“お手本”がいなかったんだ。





































「・・・ハリー」
























「・・・ごめん、ロン。
 僕、これ以上は何も云いたくない・・・」






























ロンの横を突っ切って

そのまま走り去る。































後方でロンが寂しげに寮に戻っていくのは見えなかった。






































闇雲に走りすぎたか。





道が暗すぎて目先に何があるのか分からない。












「・・・・?」




















は、と落ち着いてみれば

自分が何処にいるのか分かった。










「・・・・ここは・・・・」





























其処は自分達が一年の頃。

賢者の石を守る三頭犬がいた其の場所。























今はその犬もいない。

扉だって無い。




ただ、何かの魔法がかけてあるのか

六年前にはあった入り口がなくなっていた。





























此処にいては色々と面倒な事になる、
と踵を返す。

















もときた道を戻る途中、

ハッフルパフ寮の道から人影が飛び出し、

グリフィンドール寮へと走り去ってゆくのが見えた。











黒に近いさらりとしたブロンドの髪。















見間違いでなければ、
其の人物は・・・




























「・・・・・・・・?」
































視線をハッフルパフ寮の入り口に戻す。
































人影はもう無かった。




































「・・・どうしてこんな所に・・・」













ハリーは訝しげに呟くと

自分も寮に戻るべく歩き始めた。



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何だかプロット通りに進まない私の小説。
意味がわかりません。